予防歯科 Preventive

予防歯科について

予防歯科とは

「虫歯になってから」「痛くなってから」の治療ではなく、そうなる前に虫歯や歯周病の予防をしていこうという考え方です。
この予防歯科では、歯科医院で行う定期健診やクリーニングの「プロフェッショナルケア」と普段自宅で行っていただく歯磨きやフロスなどの「セルフケア」があり、お口の健康を保つにあたってどちらもとても大切です。

医院の診療体勢について
(歯科衛生士担当制など)

当院では、治療と同時進行で歯のクリーニングを受けていただいております。
歯石の除去を行うだけでなく、治療の最中から自分のお口の現状を知っていただき、今必要なセルフケアの指導や一人一人にあったケア用品のご提案をさせていただいています。また、治療後は3か月ごとのメインテナンス(定期検診)にお越しいただいています。

当院では一回のメインテナンスを60分でご予約頂いております。一般的な歯科医院でのメインテナンスは30~45分で行っていくことがほとんどですが、患者さん一人一人に合わせたメインテナンスをゆったりと受けていただくために、お時間を少し長めに設定しております。

予防歯科の重要性

「虫歯や歯周病の治療が終わったら、もう歯医者に通わなくていい!」
これはとてももったいない考え方です。せっかく治療をしたのに、そこから歯科医院に通わなくなってしまったら、また虫歯や歯周病を繰り返してしまいます。治療が終わったらそれがゴールではなく、ここからがスタートです。

大切なのは、健康なお口の状態を維持していくこと。ここで「予防歯科」が重要になります。虫歯や歯周病に今後ならないように、定期的な歯科医院でのメインテナンスと毎日の自宅でのセルフケア。この両方を継続していくことが大切です。

定期健診について

定期健診でわかること

✔︎ 歯の状態
(虫歯もしくはなりそうな初期虫歯がないか、詰め物や被せ物の状態、歯のすり減りなど)

✔︎ 歯ぐきの状態
(歯周病の検査、腫れや炎症がないか、歯ぐきが下がっているところがないかなど)

✔︎ セルフケアの確認
(歯磨きで磨き残しがあるところ、磨き方の指導など)

定期健診を行うメリット

✔︎ 虫歯・歯周病の予防ができる
定期的に歯のクリーニングを受けることは、虫歯や歯周病になるリスクを下げる事に繋がります。また、もし虫歯や歯周病になってしまっても、定期検診に通う事で早期発見・早期治療ができる可能性が高くなります。

✔︎ 歯へのモチベーションを保てる
定期検診で受けるクリーニングでお口の中がスッキリする感覚を味わうと、良い状態を保ちたい!という気持ちになり、毎日のセルフケアへのモチベーションが上がるかもしれません。また、定期検診では正しいセルフケア指導を受けることができます。

✔︎ 「生涯医療費」を下げることができる
歯医者さんで定期的に検診を受けている人と、痛くなったときだけ歯医者さんに行った人とでは、生涯かかる医療費が安くなるというデータが出ています。
その差は49歳頃から少しずつ開いていき、65歳では平均なんとかかる医療費が15万円も安くなっています。

お口の健康は、全身の健康に大きく繋がっています。「健口」を維持することで、歳をとっても自分の歯で楽しくお食事ができるのです。
定期検診に通って、お口と体の健康を保ちましょう!

定期健診で行うこと

  • 口腔内写真撮影
  • 虫歯、歯周病のチェック
  • 歯磨きなどセルフケアの指導
  • 歯のクリーニング(歯石取り、着色取り)
  • 虫歯予防のフッ素塗布

定期健診はどのくらいのペースで通うのが良いのか

当院では3ヶ月に1回のペースで通っていただくことをおすすめしています。
どれだけ頑張って自宅での歯磨きをしていても、完全に磨き残し(歯垢)を落としきるのはとても難しいことです。歯垢には、ほんの少しの量でも虫歯や歯周病の原因となる菌が何億個もいると言われています。この菌が集合して、歯の表面に「バイオフィルム」という強い膜が作られます。

このバイオフィルムは、分かりやすく言うと排水口のヌメヌメのようなもので、お掃除で簡単に落ちないように、自宅での歯磨きでも完全には落としきることができません。
定期検診で行う専用の機械でのクリーニングは、バイオフィルムをきれいに落とすことができます。しかしこのバイオフィルム、なんと3ヶ月でまた歯の表面についてきてしまうので、定期的な歯科医院でのお手入れが必要があります。

当院で行っている予防歯科メニュー

クリーニング(スケーリング)

当院では治療と並行して、一度お口の中をリセットするため保険のクリーニングを受けていただくことがほとんどです。
保険のクリーニングでは、歯石取りをメインで行います。歯石の量には個人差があるため、クリーニングにかかる回数や時間は人それぞれです。
歯石取りが初めての方やお久しぶりの方も、痛みなどに配慮しながら進めていきますのでどうぞご安心ください。

クリーニングの流れ

保険適応のスケーリングを行う場合、まずは歯ぐきの状態を見るための検査が必要になります。

  • 歯ぐきの検査歯ぐきの腫れなど、今の状態を把握するために歯周検査と呼ばれる歯ぐきのチェックを行います。
  • スケーリング初回の歯石取りでは主に歯ぐきの上の歯石を除去していきます。歯石の量や歯ぐきの状態によって、何回かに分けて行なう場合があります。
  • 歯ぐきのチェック(2週間~1ヶ月後)歯石取りを行った後、歯ぐきの状態がどう変化しているかの確認を行います。まだ歯ぐきに腫れがあったり、歯ぐきの中まで歯石がついている場合は、改めてクリーニングを行います。
    特に問題がない場合はここから定期検診に移行します。

クリーニングを受ける頻度

患者さんのお口の状態や日頃の自宅でのセルフケアの状態によって、一人一人にあったクリーニングの頻度をご提案しています。
毎日の歯磨きがまだあまり習慣化していなかったり、歯磨きが得意でない方、また歯ぐきに腫れなどがある場合は、一ヶ月ごとにクリーニングを受けていただくこともあります。
歯ぐきの状態も良く、毎日のお口のケアもバッチリ出来ている方は3ヶ月~半年に一回の定期検診でのクリーニングを受けていただくことがほとんどです。

PMTC

歯科医師や歯科衛生士が専用の機械を使って歯の表面の汚れを隅々までキレイにしていくクリーニングです。
毎日歯ブラシをしていても、実は磨ききれない汚れがどんどん蓄積されてしまします。その汚れが虫歯、歯周病、口臭などの原因となります。
PMTCをするとお口の中がリセットされてスッキリするだけでなく、歯の表面がツルツルになり、汚れがつきにくくなります。また、歯の表面に付いた着色汚れをとることができるので、着色やヤニで見た目を気にされる方にもおすすめです。

PMTCの流れ

  • 歯石の除去(スケーリング)超音波の振動を利用した専用の機械で歯石を除去していきます。
  • 着色(ステイン)の除去お茶やコーヒーなど色味の濃い飲食物で歯の表面に着いてしまった着色やタバコによるヤニを専用のブラシとペーストを使って落としていきます。歯ブラシで取りきれない汚れも除去してツルツルに磨きます。
  • フロッシング歯と歯の間の汚れをフロスを使用してキレイにしていきます。実は歯と歯の間だけでなく、歯ぐきの中にも汚れは溜まってしまいます。そうした普段歯ブラシでは取れない汚れをフロスでおそうじしていきます。
  • 歯のトリートメント着色が取れた歯の表面をよりツヤやかに仕上げるために、専用の機械とトリートメント剤を使用して仕上げ磨きを行います。
    このトリートメントには、歯ぎしりや強いブラッシングにより知らぬ間に歯の表面に付いたミクロの傷を埋めてなめらかにしたり、歯にミネラルの栄養を補給して虫歯を予防する効果があります。

歯ブラシ・フロスの使い方

歯ブラシの基本的な使い方

持ち方

基本的にペングリップ(字を書くときの持ち方)がおすすめです。
グーで握ったりすると磨く時に力が強くかかってしまうことがあります。ペングリップだと細かく動かしやすいのと、磨く力をコントロールしやすくなります。

動かし方

歯ブラシが歯の表面に当たっていることを確認したら、歯ブラシを小刻みに横に動かします。
細かいストロークで動かし、歯を1~2本ずつ磨くことで歯と歯の間や歯ぐきのきわにブラシの毛先を当てることが出来ます。大きく動かして広い範囲を磨きがちですが、これでは歯の表面部分しか磨けません。

   

当て方

歯ブラシの当て方は歯ぐきの状態などにより様々ですが、ここでは代表的な二つの当て方をご紹介します。

  • スクラビング法歯ブラシの毛先を歯の表面に垂直(90°)に当てて小刻みに左右に動かす方法です。
    スクラビング法は磨き残しが残りにくい磨き方で、特に歯と歯の間の汚れを落とすのに効果的です。
  • バス法歯と歯ぐきの境目に歯ブラシの毛先を45°の角度に当てて振動を与えるように小刻みに左右に動かす方法です。
    歯と歯ぐき両方にブラシが当たることで、歯ぐきのきわの汚れが取れると同時に歯ぐきにマッサージ効果を与えることが出来ます。歯ぐきに腫れがある方におすすめの磨き方です。ブラシの毛先が広がらないくらいの軽い力(150~200g)で当てて磨きます。

フロスの使い方

フロスの持ち方

  • フロスを40~50cm(手から肘までの長さ)にカットします。
  • フロスのを端から中指に1.2回巻きつけて固定します。
  • 両手の親指と人差し指を使ってフロスをつまみます。この時、両手指を歯一本分くらい離してピンと張って持つのがポイントです。

フロスの動かし方

フロスを歯と歯のあいだにセットしたら、のこぎりを引くように少しずつスライドさせ、ゆっくりと間に入れていきます。
フロスが入ったら、隣あった歯の表面にそれぞれ沿わせて数回こすります。その後、またゆっくりとスライドしながらフロスを引き上げます。

歯石やバイオフィルムについて

歯石とは

簡単にいうと歯垢(プラーク)が硬くなってしまったものです。歯に残った歯垢は約2日で唾液によって石灰化され、石のように固まってしまいます。歯石は表面がザラザラしているので、そこに更に汚れが溜まりやすくなってしまいます。汚れの温床となってしまうのです。
歯石は歯ブラシでは落とすことが出来ないので、歯医者さんで専用の機械を使ったクリーニングが必要です。

バイオフィルムとは

お口の中にいる様々な菌が集合してからみ合い、歯の表面にくっついた細菌の塊のことです。
バイオフィルムはぬるぬると歯の表面に強固にくっつき、さらに細菌が出すバリアで守られています。例えていうと排水口のヌメヌメのようなもので、これと同じように簡単には落とせません。

歯茎の検査の概要

歯と歯茎の間には、誰しも歯周ポケットという溝が存在します。健康な状態の歯茎の歯周ポケットは大体2~3mmの深さですが、歯周病になるとこの溝が深くなってしまいます。
歯茎の検査では、この歯周ポケットの深さを専用の器具を使って測ります。同時に、歯茎の中を器具で触った時の出血があるかどうかも見ていきます。歯周ポケットの中で炎症が起こっていたり、歯茎が腫れていると器具で触った時に歯茎から出血が起こります。歯茎の検査ではこれらを検査して記録します。

虫歯予防のフッ素塗布

フッ素とは

 

フッ素とは自然界に存在する天然の元素で人間の歯や骨にも存在します。歯磨き粉の中に含まれていることが多く、虫歯予防に効果があるといわれています。
虫歯予防の具体的な効果として

  • 脱灰の抑制虫歯の原因である細菌から放出される酸により歯の成分のカルシウムが溶けだします。この作用が続くと虫歯になるのですが、フッ素はこの酸によるカルシウムの溶けだしを防ぐ効果があるとされています。
  • 再石灰化の促進唾液は細菌から放出される酸に対抗し、中和させる働きがあります。その際に唾液中の成分であるカルシウムが酸によって脱灰された歯を修復する働きがあります。これを再石灰化といい、これにフッ素が加わると歯を修復するカルシウムの取り込みが早くなり再石灰化を促進します。
  • 歯質の強化フッ素を使用することで、歯の表面にフッ素が取り込まれ、フルオロアパタイトという酸から歯を守る安定した構造になります。これがフッ素で強い歯になる由来です。フッ素を使わない歯ではフルオロアパタイトが生成されず、細菌に負けてしまい、虫歯になります。
  • 細菌の抑制フッ素を使用していない場合、細菌は栄養である糖分を吸収し次々と歯の表面のカルシウムを溶かす酸を放出します。しかしフッ素を使用することで細菌から糖分の吸収を防ぎ、細菌の増加と働きを抑制することが出来ます。

フッ素の濃度について

歯磨き粉のパッケージにppmという表記を見たことがあると思います。ppmとは濃度を表す単位であり歯磨き粉に記載されているppmFはフッ素の濃度で現在の日本では上限1500ppmFまで承認されており、販売されている歯磨き粉の最大濃度は1450ppmFです。
フッ素濃度が高ければ高いほどいいのか?と疑問に思うかと思います。それについてお答えしていきます。

  • 生後6ヵ月~2歳フッ素濃度500ppmFの歯磨き粉、歯ブラシに1~2mm程の少量を乗せ使用します。
    フッ素症の発現は6歳未満に起こりやすく、この時期に過剰にフッ素を摂取することでフッ素症のリスクが高まります。大人の歯磨き粉ではなく子供用の歯磨き粉を使用するようにしてください。最近の歯磨き粉は甘く幼児期でも受け入れやすい味になっているため歯磨き粉を飲み込んでしまうケースがありますが、そのことを考慮した上での500ppmFですので安心してご使用ください。うがいの必要がないジェルか泡状のタイプをおすすめです。使用後は30分以上飲食を避け、効果を持続させましょう。
  • 3~5歳フッ素濃度500ppmFの歯磨き粉、歯ブラシに5mm以下の少量を乗せ使用します。
    こちらも同様にフッ素症のリスクを踏まえて大人用の歯磨き粉の使用は避けた方がいいかと思います。うがいが自分でできる年齢になるため、あまりうがいをしすぎるとフッ素の効果が薄れてしまうため、うがい回数は1度にしてください。
    使用後は30分以上飲食を避け、効果を持続させましょう。
  • 6~14歳フッ素濃度1000ppmFの歯磨き粉、歯ブラシに1cm程乗せて使用します。
    日本口腔衛生学会により6歳~14歳には1000ppmFの使用を推奨しているため、1500ppmFの高濃度フッ素配合の歯磨き粉は15歳以上から使用しましょう。
    うがいは効果を損なわないために1度、持続させるため使用後飲食は30分避けるようにしましょう。
  • 15歳以上フッ素濃度1000~1500ppmFの歯磨き粉、歯ブラシに2cm程乗せ使用します。
    この年齢になると歯のフッ素症になるリスクは限りなく低いため、虫歯を予防するためにも1000ppmF以上の歯磨き粉をおすすめします。
    歯磨き粉のパッケージから濃度の確認して頂ければと思います。

フッ素症とは

フッ素症とは歯が形成される6歳未満の間に濃度の高いフッ素を含む歯磨き粉や飲料水を持続して過剰に摂取することで歯の表面が白く濁ることがあります。軽度であれは白濁がみられ、重度であれば歯に凹みができ褐色になります。
年齢に合わせて適正なフッ素濃度の歯磨き粉を使用し口腔ケアをしていけば問題ないかと思います。

フッ素の応用

ホームケア

  • フッ素配合歯磨き・フッ素配合のものでブラッシングすることで、磨いている間や磨いた後に残留しているフッ素が唾液と混ざり、虫歯予防の効果を発揮します。
    ・年齢によって適正なフッ素濃度や使用量が変化するため、確認してください。
    ・歯ブラシする際にまず歯磨き粉を歯全体に押し広げるように磨きます。
    ・5分~10分程磨いたら、歯磨き粉を吐き出し一度だけうがいをしてください。
    ・ゆすいだ後30分以上は飲食を控えて効果を持続させます。
  • フッ化物洗口・フッ化物洗口とはフッ化ナトリウム溶液で1分間うがいをする方法で、大人の歯の虫歯予防に効果的といわれています。
    ・洗口液を使用する際は一度きちんとぶくぶくうがいが出来るかどうか試してから使用するようにしてください。
    ・4~5歳では5~7ml、6歳以上では10mlの洗口量を使用します。使用後30分以上は飲食を控えるようにしてください。
    ・子供だけでなく大人も使用することで虫歯の予防ができ、効果として30~80%の高い予防効果がでています。家族みんなでやられてはいかがでしょうか。

歯科医院によるケア

  • フッ化物歯面塗布法歯の表面についた汚れをまず除去し、高濃度のフッ化物(9000ppmF)を歯全体的に塗っていく方法です。1.5歳から成人まで塗布することができ、生えたての歯に行うのが一番効果的です。
    塗布のやり方として綿球、歯ブラシ、トレーで行う方法があります。
    フッ化物歯面塗布は年に一度だけ行ってもあまり効果的ではありません。年間2回以上行い、定期的に効果を持続させる必要があります。3か月~半年の間に一度来院されるのをおすすめしています。
    フッ化物歯面塗布を行った後30分以上は飲食を避けるようにお願い致します。
所在地 〒142-0053
東京都品川区中延3丁目1-4
アクセス 東急電鉄池上線 荏原中延駅 徒歩1分
Tel 03-6426-8188


診療時間
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15:00~20:30

※▲14:30~18:00(土・日)
※※休診日:火・祝